
宇宙ビジネスカンファレンス「北海道宇宙サミット2026」が、10月14日から16日までの3日間、北海道帯広市で開催される。
本記事では、北海道宇宙サミット2026の開催概要やイベントの魅力について紹介する。
北海道宇宙サミット2026とは
北海道宇宙サミットは、北海道スペースポート(HOSPO)を舞台に、宇宙産業の将来や新たなビジネス創出について議論する宇宙ビジネスカンファレンスである。

2021年に始まり、2026年で6回目を迎える。今回も北海道帯広市を会場に、宇宙関連企業だけでなく、自治体や既存産業など幅広い関係者が集まる。
2026年には、本イベントにつながる新たな取り組みとして「HOKKAIDO SPACE SUMMIT, SAPPORO LINK 2026」も6月に札幌市で初開催された。
SAPPORO LINKは、毎年帯広で開催される北海道宇宙サミットへとつながる「産業連携加速の起点」として企画されたイベントである。北海道の経済・ビジネスの中心地である札幌に宇宙関連企業やスタートアップ、地域企業などを集め、宇宙分野への新規参入や企業間連携を促す場として開催された。
こうした取り組みを通じ、北海道宇宙サミットは宇宙関連企業だけでなく、地域企業や既存産業も巻き込みながら、北海道における宇宙産業の裾野を広げる場として展開されている。
LC1完成を背景に、宇宙輸送から広がる産業をテーマに
北海道宇宙サミット2026では、2026年度に北海道スペースポート(HOSPO)の新射場「Launch Complex 1(LC1)」が完成予定であることを背景に、「北海道が創る宇宙産業の未来 ~宇宙輸送の新たなGatewayの始動~」をメインテーマとして掲げる。
HOSPOは、北海道大樹町にある民間にひらかれた商業宇宙港。大樹町では、東と南方向に海が広がり、射場を拡張できる広大な土地を有する地理的な特徴を生かし、約40年前から航空宇宙産業の誘致を進めてきた。
現在、HOSPOでは複数の射場整備が構想されており、そのうち人工衛星の打ち上げに対応するLC1の整備が進められている。LC1は国の交付金や企業版ふるさと納税を活用して整備され、2026年度の完成を予定している。
LC1の完成後には、高頻度打ち上げに対応する「Launch Complex 2(LC2)」の整備も検討されている。さらに将来的には、大型ロケットや有人ロケットの打ち上げに対応する「Launch Complex X(LCX)」や、宇宙を経由した高速2地点間輸送(P2P)の受け入れを見据えた3,000m滑走路の新設も構想されている。
こうした宇宙輸送拠点の整備が進むなか、今回の北海道宇宙サミットでは、北海道を起点とした宇宙輸送の将来や、それを軸に生まれる新たなビジネスについて議論する。

国内外約50名が登壇 宇宙港から衛星データ活用まで議論
一般公開日の15日と16日に行われるカンファレンスには、国内外から約50名が登壇し、宇宙輸送をはじめ、衛星データ活用や宇宙産業への参入、地域活性化など幅広いテーマについて議論する予定だ。
宇宙輸送分野では、HOSPOでの打ち上げを検討する国内外企業の事業展望や、高頻度打ち上げの実現に向けた国際的な宇宙港連携などが取り上げられる。
なかでも国際宇宙港連携は、HOSPOですでに具体的な取り組みが進んでいる分野である。2024年10月には、世界5大陸の8つの商業宇宙港が国際協力に関する覚書(MOU)を締結し、射場の国際標準化による相互運用性の確保や、運用コスト削減に向けた合理化などについて検討を進めている。
今回のカンファレンスでは、こうした実際の取り組みも背景に、高頻度打ち上げに向けた国際宇宙港連携の現在地や、国内外の宇宙輸送事業について議論が行われる予定だ。
一方、宇宙輸送以外では、人工衛星データを既存産業でどのように活用するか、宇宙分野以外の企業がどのように宇宙産業へ参入できるかといったテーマも扱われる。
宇宙港やロケットといったインフラの整備だけでなく、衛星データの利用や異業種からの参入まで取り上げることで、北海道を起点とした宇宙産業の広がりについて多角的に議論する場となる。

2026年はビジネスマッチング機能も新たに導入
北海道宇宙サミット2026では、講演やトークセッションに加え、参加者同士の事業連携を促進する仕組みも強化される。
そこで新たに導入されるのが、参加者同士や協賛・出展企業をつなぐビジネスマッチング機能である。
参加者は事前にプロフィールなどを確認して他の参加者へコンタクトを取れるほか、商談や会議の予約も行える予定だ。イベントへの参加を情報収集だけで終わらせず、具体的な交流や事業機会につなげられる仕組みとなる。
さらに、10月15日のカンファレンス終了後には、登壇者や参加者が交流するミートアップも開催される。ミートアップは定員400名で、カンファレンスで得た情報や議論をきっかけに、参加者同士が直接意見交換できる場となる。
ビジネスマッチング機能による事前の接点づくりと、当日のミートアップを組み合わせることで、講演を聴くだけでなく、企業間の連携や新たな事業につながる交流を生み出すことが本イベントの魅力の一つだ。
さいごに
北海道では、2026年度に予定されるLC1の完成をはじめ、宇宙輸送拠点としての機能強化が進んでいる。同時に、SAPPORO LINKや北海道宇宙サミットを通じて、宇宙関連企業だけでなく、地域企業や既存産業を巻き込んだ事業創出の動きも広がりつつある。
北海道宇宙サミット2026は、こうした「宇宙港の整備」と「宇宙産業の裾野拡大」の双方が進むなかで開催される。LC1の完成という節目を迎え、北海道が宇宙輸送を起点にどのような企業連携や新たなビジネスを生み出していくのか、今回の議論に注目したい。

イベント開催概要
北海道宇宙サミット2026は、2026年10月14日から16日までの3日間、北海道帯広市の「森のスパリゾート 北海道ホテル」で開催される。

10月14日は関係者限定日、15日と16日は一般公開日となる。一般公開日にはカンファレンスや協賛企業・宇宙産業PRブースを実施し、15日のカンファレンス終了後にはミートアップも開催される。
カンファレンスは現地参加に加えてオンラインでも配信され、オンライン視聴は無料。現地参加の定員は各日600名となっている。
参加申し込みは、北海道宇宙サミット2026の公式サイトで受け付けている。









