NASA「アルテミスⅡ」打上げ成功!宇宙飛行士4名が月を回る飛行へ

2026年4月2日午前7時35分(日本時間)、NASAは有人月面探査プログラム初の有人ミッションとなる「アルテミスⅡ」の打上げに成功した。

本ミッションは、アポロ計画以来となる人類の月面帰還、および持続的な月面開発に向けた極めて重要なマイルストーンである。現在、宇宙船は地球周回軌道での高度調整を完了し、約38万km離れた月へ向かう軌道に乗るための次なるフェーズへ移行した。

本稿では、打上げの最新状況と今後のスケジュールについてまとめている。

最新状況

SLS打上げ成功、現在もリアルタイムで飛行状況を配信

アルテミスⅡミッションを担う巨大ロケット「SLS」は予定通りに飛翔し、宇宙飛行士4名を乗せたオリオン宇宙船を無事に宇宙空間へと送り届けた。

打上げの様子は、NASAの公式YouTubeチャンネルなどでリアルタイム配信された。配信では、SLSがメインエンジンと2基の固体ロケットブースター(SRB)を点火し、発射台から力強く上昇していく様子が映し出された。

現在は、オリオン宇宙船が月を巡って地球へ帰還するまでの飛行の様子を、NASAの追跡表示で随時確認できる。宇宙船が撮影した映像に加え、宇宙船の現在位置や速度などの情報が示されており、歴史的なミッションが進行していく過程をリアルタイムで追うことが可能だ。

オリオン宇宙船による軌道引き上げ(マヌーバ)の完了

ロケットから切り離された後の宇宙船は、地球の重力圏も利用しながら軌道を徐々に広げる作業に入っている。日本時間4月2日中に、以下の2つの重要な軌道調整(マヌーバ:エンジン噴射による軌道や姿勢の制御のこと)が完了した。

1. 近地点引き上げ(Perigee Raise Maneuver)

地球を回る軌道上で最も地球に近い点(近地点)の高度を上げるエンジン噴射を成功させた。これにより、宇宙船は安定した高高度の地球周回軌道へと移行した。

2. 遠地点引き上げ(Apogee Raise Burn)

続いて、軌道上で最も地球から遠い点(遠地点)をさらに遠くへ伸ばすエンジン噴射も完了した。これにより、月へ向かうための十分な高度と速度を獲得する準備が整った状態である。

月フライバイ

4月6日、アルテミスⅡは月の裏側をまわる軌道に入り、地球から約252,752マイル(約40万km)という距離に到達。1970年のアポロ13号が保持していた「有人宇宙飛行の最遠到達距離」を更新した。

ここでは、オリオン宇宙船の生命維持システム、長距離通信、ナビゲーション、深宇宙におけるクルー運用など、多岐にわたる要素の統合的な検証を実施。

また、宇宙飛行士が月の裏側の一部を人の目で観察し、月面の写真が撮影されたほか、皆既日食も観測された。

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プロジェクトの背景と「アルテミスⅡ」の位置づけ

「アルテミス計画」全体は、単に月への到達を目的としたアポロ計画とは異なり、月面での持続的な経済活動・インフラ構築、および将来の火星探査の足場とすることを目的とした巨大プロジェクトである。

今回は月面には着陸せず、月の裏側を回って地球に帰還する「自由帰還軌道」と呼ばれるルートを飛行する。

今後のスケジュール

アルテミスIIの飛行ルートを表した図
アルテミスIIの飛行ルートの概念図©NASA

オリオン宇宙船は、約10日間にわたる月フライバイおよび地球帰還のミッションを達成した後、日本時間の4月11日ごろ、地球に帰還する予定だ。

猛スピードで地球の大気圏に再突入し、耐熱シールドの性能が有人環境で実証された後、パラシュートを展開し海上に着水する予定となっている。

さいごに

アルテミスIIによる最遠飛行記録の更新は、アポロ以来約半世紀ぶりに人類が深宇宙へと活動領域を広げつつあることを示す成果といえる。

アルテミスⅣでは月面着陸が予定されており、本ミッションで得られたデータや運用知見は、着陸ミッションの安全性や成功確率を左右する基盤情報となる可能性がある。

また、各国の月探査競争が激化する中で、こうした技術的成果がどのように国際的な枠組みや産業構造に影響を与えるのかも注目される。

こうした流れの中で、宇宙分野では人材需要も拡大している。宇宙業界での仕事に興味のある方は、業界特化型の人材マッチングサービス「スぺジョブ」をチェックしていただきたい。

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