アクセルスペース、宇宙戦略基金第三期に採択|軌道上実証の低コスト・高頻度化へ
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2026年11月6日、株式会社アクセルスペース(以下、アクセルスペース)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する宇宙戦略基金第三期の技術開発テーマにおいて、同社が提案した軌道上実証に関する技術開発課題が採択されたと発表した。

本記事では、採択された技術開発の概要や軌道上実証の課題、同社の強み、今後の計画について解説する。

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アクセルスペース、宇宙戦略基金第三期に採択

今回アクセルスペースが目指すのは、企業が開発した宇宙用の部品や機器を、より低コストかつ短期間で宇宙空間で試せる仕組みの構築である。

その中心となるのが、新たな「汎用衛星バス」の開発だ。

衛星バスとは

人工衛星の電力供給や通信、姿勢制御など、衛星を動かすために必要な基本機能をまとめた部分

汎用衛星バスを活用することで、実証する部品や機器に合わせて衛星の基本機能を一から設計・開発する負担を減らし、衛星の開発費用や準備期間の削減につながることが期待される。

今回の技術開発では、これまでに蓄積した技術や運用経験を生かして新たな汎用衛星バスを開発。契約から打ち上げまでの期間短縮、費用負担の軽減、実証機会の拡大を目指す。

また、新たな汎用衛星バスの開発では、異なる打ち上げロケットへの対応も進め、打ち上げ機会の選択肢を増やすことで、実証機会の拡大を目指す。

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軌道上実証の重要性と課題

今回アクセルスペースが軌道上実証の低コスト化・高頻度化に取り組む背景には、宇宙用部品の商業化に欠かせない実証機会が限られているという課題がある。

軌道上実証とは、人工衛星などに新たな部品や機器を搭載し、実際の宇宙環境で性能や動作を確認する試験である。

人工衛星は、真空や放射線、大きな温度変化など、地上とは異なる厳しい環境で運用される。そのため、地上試験で性能を確認した機器であっても、実際の宇宙空間で正常に動作するかを確かめることが重要となる。

こうした宇宙空間での動作実績は「フライトヘリテージ」と呼ばれ、衛星メーカーなどが部品・機器を採用する際の重要な判断材料となる。

しかし、軌道上実証には、打ち上げ機会の確保や衛星への搭載に向けた技術調整が必要であり、多くの時間と費用がかかる。特に、宇宙分野へ新規参入する企業にとっては、実績がなければ製品を採用してもらいにくい一方、その実績を得るための実証機会も限られていることが課題となっている。

今回の技術開発は、こうした課題を解決し、国内企業が開発した宇宙用部品・機器の実用化と商業化を後押しすることを目的としている。

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アクセルスペースの強みと開発体制

アクセルスペースは、これまでに培った小型衛星の開発・運用技術や軌道上実証サービスの経験を生かし、今回の技術開発を進める。

同社は2019年に打ち上げられた小型実証衛星「RAPIS-1」の開発・運用を手がけ、2024年には軌道上実証サービス「AxelLiner Laboratory(AL Lab)」を立ち上げた。

AL Labは、企業が開発した部品や機器を同社の小型衛星に搭載し、宇宙空間での動作実績の獲得を支援するサービスである。

今回の事業では、こうした衛星開発・運用の経験や顧客ニーズに関する知見を、新たな汎用衛星バスの開発と実証サービスの高度化に活用する。

また、連携機関の学習院大学とは、持続可能な宇宙利用に向けた自社基準「Green Spacecraft Standard」をバージョン2.0へ改訂。新たな衛星の設計・運用に反映し、その有効性を検証する計画だ。

軌道上での検証を経て商用化へ

アクセルスペースは今後、新たな汎用衛星バスを開発・打ち上げ、衛星の基本機能や運用機能を実際の宇宙空間で検証する。

その成果を基に、新たな汎用衛星バスを活用し、企業が開発した部品・機器を定期的に宇宙で試せる商用サービスへの展開を目指す。部品・機器の性能確認だけでなく、新たな宇宙サービスに向けた技術実証にも対応する方針だ。

なお、具体的な打ち上げ時期や商用サービスの開始時期は公表されていない。今後は、実証にかかる費用や期間をどの程度削減できるかが注目される。

さいごに

アクセルスペースは、宇宙戦略基金第三期の採択を受け、新たな汎用衛星バスを活用した軌道上実証基盤の開発に取り組む。

軌道上実証の費用や準備期間を削減し、実証機会を継続的に提供できるようになれば、宇宙分野への新規参入企業を含め、国内で開発された部品・機器の商業化が進む可能性がある。

既存の「AxelLiner Laboratory」で培った技術と事業経験を生かし、どのような実証サービスを実現するのか、今後の開発と軌道上での検証結果が注目される。

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参考

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