宇宙ロボットスタートアップ企業、GITAI。2022年7月11日、国際宇宙ステーション(ISS)のBishopエアロック船外で、GITAI宇宙船外用自立ロボットによる技術実証を2023年に行うことを発表した。技術実証は、米国民間宇宙企業Nanorack社・NASAと共同で行われる。
ISS船外実証の概要
GITAIは2021年にISS船内での技術実証をすべて成功させた。次の挑戦となる船外技術実証では、ISS Bishopエアロックモジュール船外(宇宙船外環境)に、GITAIの1.5m級双腕自立ロボットアームを設置。宇宙空間での保守・組み立て・製造作業を自律制御にて遂行する。
GITAIの宇宙船外用自律ロボットは、今年2月にJAXAの8m級熱真空チャンバー内での技術実証に成功。これにより、NASAの技術成熟度レベルであるTRL(Technology readiness levels)におけるLevel6(地上のシステムとしての技術成立性の確認)を達成した。
今回の技術実証により、TRL Level7(宇宙空間でのシステムとしての技術成立性の確認)の達成を目指す。
GITAIについて
宇宙に安価で安全な作業手段を提供することを目指す、宇宙ロボットスタートアップ企業。2040年に、世界的な宇宙ロケット開発企業と対等なパートナーとして、月や火星に都市を建設したり宇宙コロニーを建設するための、安価で安全な作業手段の提供を目指す。
現在、以下の各宇宙領域の作業を安価・安全に遂行可能な宇宙用汎用作業ロボットの開発が進められている。
- 宇宙ステーション船内外の作業
- 軌道上サービス(衛星への寿命延長、宇宙デブリ除去)におけるドッキング・寿命延長・修理・メンテナンス作業
- 月面探査・基地開発作業
参考: