2022年9月29日、北海道帯広市にて「北海道宇宙サミット」が開催された。
北海道宇宙サミットとは、世界的に成長産業として注目される宇宙ビジネスと、あらゆる産業との繋がりを作る日本最大級の宇宙ビジネスカンファレンスだ。
初開催の昨年に引き続き、今回は2回目の開催であった。昨年の宇宙サミットの現地参加者が執筆した記事もぜひ参考にしていただきたい。【北海道宇宙サミット2022に参加すべき理由】
今年も会場はベルクラシック帯広。十勝アグリ&フードサミットも同時開催された。
本題に入る前に、今回の宇宙サミットの雰囲気を軽く楽しんでいただきたい。
会場内に入り、受付を済ませた後、直進しホールに入ると、そこにはロケットの模型が。バックには北海道スペースポートのショートムービーも映し出されていた。
昨年同様、2階が宇宙サミットの会場。ホールの階段を登ると、企業のブースがずらり。大勢の来場者で賑わっており、出展企業との交流も盛んに行われていた。
そして奥に進むとカンファレンス会場への入口が。中に入ると、豪華ゲストのトークセッションを間近で聞くことができる会場となっていた。
昨年と今年の違い
さて、ここからが本題である。
初開催となった昨年の北海道宇宙サミット2021は宇宙分野のキーパーソン25人が登壇し、宇宙ベンチャー企業の動向や関連産業による地域活性化などをテーマに熱い議論を繰り広げた。
2回目となる今年のメインコンセプトは「宇宙と出会おう。」
スマート農業やエンターテインメントなど、生活や仕事に身近な分野がトークテーマに組み込まれていた。
昨年と明らかに違う点は参加者の数だ。昨年の宇宙サミット2021では、来場者数450人、オンラインリアルタイム視聴者は2200人。
対して、今年の宇宙サミット2022では、来場者数700人、オンライン4000人と、参加者数が大幅に増加した。
増加したのは来場者数だけではない。協賛企業数も、14社から42社に増加した。
今年は特に、宇宙関連の企業だけでなく、製造業や建設業、旅行会社など様々な業界の方々の参加も目立っていた。これから宇宙業界に参入したいと考えている企業が増えてきた兆候ではないだろうか。
宇宙に興味がある一般の方や教員、学生も多数参加した本サミットが日本最大級の宇宙イベントであるというのは疑いの余地はないだろう。
カンファレンス終了後のミートアップでも、積極的に交流が行われるなど、大熱狂のまま閉幕を迎えた。
日本の宇宙業界の課題と未来
世界の宇宙産業規模は、2040年には3倍にまで成長すると言われている。
一方、日本の宇宙産業もようやく、官主導から民間主導へと移り変わってきた。
とはいえ、まだまだ宇宙産業にはヒト・モノ・カネが足りていない。
アメリカやロシアだけではなく、中国や韓国、さらにはサウジアラビアやトルコまでが宇宙産業に手をかけている現在、日本でも早急にヒト・モノ・カネが集まる仕組みを作り、宇宙ビジネスの競争力を高める必要があるのではないだろうか。
そのためには、宇宙がビジネスになるということや、宇宙ビジネスで社会の課題解決ができるということを多くの人に知ってもらう必要がある。
北海道宇宙サミット2022が、2021と比較して参加者が大幅に増加しているのを見ると、日本でも宇宙ビジネスに対する関心がより高まり始めていることが推測される。
また、製造だけでなく、旅行や保険、農業、水産など、様々な業界に宇宙が関わっていくことを考えると、インターネットのように、あらゆる業界と宇宙産業が繋がる日も近いのかもしれない。
主催企業の一つであるSPACE COTAN株式会社COOの大出大輔氏は、
北海道宇宙サミットは、初開催の昨年と比べ、現地参加者数は450人から700人に、オンラインリアルタイム視聴者数は2200人から4000人に増えました。
宇宙ビジネスカンファレンスイベントとしては、圧倒的に日本最大と考えています。
数々の宇宙イベントに参加しておりますが、登壇者や参加者の層も、非常に活気があり、ビジネスチャンスに出会うために本気で来ていると感じます。それだけ会場の熱気が凄かったです。
来場者の方々からは早速、多くの出会いがあり、新しいビジネスが産まれそうと、感謝のお言葉を多く頂いております。ここでの刺激や出会いから、新しいビジネスが沢山産まれることを楽しみにしております!
と述べた。
最後に
北海道宇宙サミット2022は、YOUTUBEでもアーカイブ配信されているので、是非チェックしてみてはいかがだろうか。