宇宙での生活を疑似体験!? “研究者集団”がつくる宇宙ホテルとは
©amulapoの画像を使用

2023年10月3日、株式会社amulapoと株式会社八ケ岳高原テラス(長野県原村)は、宇宙での居住を疑似体験できる「宇宙ホテル」の実現に向けたクラウドファンディングの開始を発表するとともに、2027年のホテル開業に向けたロードマップを公開した。

本記事では、この宇宙ホテルがどのようなものなのかについて紹介する。

宇宙開発・研究経験多数!?株式会社amulapoとは

amulapoは、宇宙体験のコンテンツをXR、ロボット、AIなどのICT技術を用いて制作する、若手の研究者集団。

ispaceの月面探査車の開発にエンジニアとしても関わる代表取締役CEOの田中克明氏、月面探査ロボットの研究に携わるCOOの松広航氏、宇宙機の航法誘導制御技術の研究に従事するCTOの日高萌子氏と、宇宙開発の知見を持つ若いメンバーが率いているのが特徴の企業である。

これまで、ARを利用した、鳥取砂丘を舞台とする月面探査ミッション、無重力や宇宙実験を疑似体験できる子供向け宇宙飛行士選抜試験など、さまざまなコンテンツを開発し、提供。

コンテンツ制作以外にも、教育や人材育成、宇宙に関する技術の開発や支援、研究者の異分野交流の場づくりなど、宇宙と社会を相互に発展させるような事業に取り組んでいる。

鳥取砂丘での月面宇宙飛行士体験、実証実験の様子
鳥取砂丘での月面宇宙飛行士体験、実証実験の様子 ©amulapo

地上で体験できる宇宙ホテルとは?

今回、同社が新たにつくっているものが地上で体験できる「宇宙ホテル」。

長野県原村にあるペンションを含む約3000坪の土地を利用し、「八ケ岳高原テラスSpace Hotel the amulapo」として今年7月にプレオープンした。

現在は、旧来のペンションに宇宙モチーフの小物や照明など、小さな宇宙装飾がある程度だが、宇宙をテーマとしたコンテンツが段階的に実装されていく見込みである。

ロードマップはPhase1からPhase3まであり、Phase1では、2024年4月までに

  • 星空観測ツアーの実施
  • 宇宙体験コンテンツの充実
  • 設備の充実

を目指すとのことだ。

宇宙ホテルのロードマップ
宇宙ホテルのロードマップ ©amulapo

地上で体験できる宇宙ホテルの魅力3つを紹介

2027年に完成予定である宇宙ホテルの魅力は以下の3つである。

「星降る里」原村の景色を体験

1つ目に、ホテル建設場所である原村そのものの美しさである。

標高900-1300m、湿度が低く、晴天率が高いという恵まれた環境下にある星空は美しく、「星降る里」と古くから言い伝えられているという。

宇宙ホテルでは、天体望遠鏡や専門家監修のオリジナルツアーを体験でき、この星空を存分に楽しむことができる。

加えて、東に八ケ岳連峰、北に蓼科山、北西に北アルプス、西に諏訪湖や入笠山、南には南アルプスや富士山と、360°のパノラマが広がっており、「日本一美しい村連合」にも認定。

数千年を遡る縄文時代の黒曜石鉱山があることで、「星降る中部高地の縄文世界」として文化庁の日本文化遺産にも指定されているのだ。

星降る里 原村
星降る里 原村 ©amulapo

宇宙を体験するための様々なコンテンツを用意

2つ目に、宇宙体験アクティビティを楽しめるという点がある。

宇宙をモチーフとした宿泊施設に泊まれるのはもちろん、同社が開発している宇宙飛行士の訓練を疑似体験できるコンテンツも含め、様々な宇宙体験アクティビティを楽しめるようだ。

まだ具体的にどのようなアクティビティが提供されるかは公開されていないが、これまで様々な宇宙体験サービスを開発してきた同社ならではのコンテンツが期待できるだろう。

amulapoが開発したコンテンツの1つである、VRで月面ゴルフを体験できるサービス
amulapoが開発したコンテンツの1つである、VRで月面ゴルフを体験できるサービス ©amulapo

宇宙ダイニングバーや新たな宇宙食も!?

さいごに、宇宙に関わる食を楽しめることも魅力的である。

同社は10月6日から万博記念公園で開催される『Next FoodFes 2023』にて、宇宙エリアとして開催される「宇宙食エキスポ」をプロデュースするなど、宇宙食を通した宇宙体験事業も展開している。

「宇宙ホテル」においては、ロードマップのPhase1にて、宇宙にちなんだお酒や軽食が楽しめる宇宙ダイニングバーを設置。

Phase3では、新たな宇宙食の開発も目指しているという。

宇宙ホテルの可能性について

宇宙ホテルは、宿泊施設や宇宙体験といった位置付けで始める予定だが、今後は宇宙開発の研究開発の拠点としても利用していくことを構想。

研究機関との共同実験や、宇宙滞在の社会実験が可能なモジュールの設置を計画しているとのことだ。

宇宙ホテルが提供する疑似宇宙体験は、宇宙と人々をつなぐ架け橋となり、宇宙産業の発展への大きな貢献が期待できるだろう。

さいごに

いかがでしたか。

宇宙ホテルは、2027年を目標に近未来の宇宙を感じ取っていただけるような場所を目指して、建築を目指していくとのことだ。

現在、同社はクラウドファンディングを実施中とのこと。

先着で、40%オフで宿泊可能となるプランもあるみたいなので、気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか。

▶地上での「宇宙ホテル」クラウドファンディング詳細はこちら

参考

地上で体験ができる宇宙ホテルのクラウドファンディングが開始!!【八ヶ岳高原テラス Space Hotel the amulapo 】

宇宙ホテル「八ヶ岳高原テラス Space Hotel the amulapo」が誕生 7月7日からプレオープン

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